外壁塗装の保証制度とは?5年・10年保証の中身を比較
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外壁塗装は高額な工事であるうえ、施工後すぐには仕上がりの良し悪しがわかりにくいため、万が一のときの「保証制度」が非常に重要になります。しかし、保証とひと口に言っても、5年・10年といった年数だけで判断するのは危険です。保証期間の違いには理由があり、実はその「中身」こそチェックすべきポイントなのです。この記事では、外壁塗装の保証制度について、年数ごとの特徴や注意点をわかりやすく比較して解説します。
1.保証の種類は「施工保証」と「材料保証」の2つがある
外壁塗装の保証には、大きく分けて「施工保証」と「材料保証」の2種類があります。施工保証とは、塗装業者が行った作業に問題があった場合(例:塗膜の剥がれ・浮き・塗りムラなど)に、無償で補修を行うというものです。一方、材料保証は塗料メーカーが提供するもので、塗料自体に欠陥があった場合に適用されます。
多くの方が誤解しがちなのが、「10年保証=すべて安心」ではないという点。たとえば、施工保証は5年でもしっかり内容がカバーされている業者もあれば、10年とうたっていても細かい条件が多く、実質ほとんど適用されないというケースもあります。保証の年数だけでなく、どこが何を保証しているのかをきちんと確認することが大切です。
2.5年保証の特徴:中堅〜地域密着型業者によく見られる
5年保証は、比較的現実的でバランスの取れた保証期間といえます。多くの中小塗装業者や地域密着型の優良店では、この期間を標準で設定していることが多く、きちんとした施工を行えば5年以内に不具合が出る可能性は低いという考え方に基づいています。
この保証が優れている点は、「対応が柔軟」であること。小規模な業者であれば、トラブルがあった際にもすぐに対応してくれるケースが多く、実際に保証が機能する場面も多く見られます。ただし、保証書の発行がなかったり、口約束になっていたりする場合は注意が必要です。「何を・どこまで・どんな不具合に対して」保証するのかを、契約前に文書で確認することをおすすめします。
3.10年保証の特徴:大手業者や高耐久塗料を使う場合に多い
一方で、10年保証は大手業者やフッ素系・無機系などの高耐久塗料を使う際に提供されることが多いです。保証が長い=安心というイメージがありますが、実際は「保証対象が限定的」「中間点検が条件」など、制限付きであることが多い点に注意が必要です。
たとえば、「チョーキング(白い粉)」は経年劣化とされ、保証対象外とされることがあります。また、10年保証を受けるために有償メンテナンスや定期点検を義務づけられるケースもあり、トータルコストで考えると必ずしも得とは限りません。さらに、大手企業でも倒産リスクがゼロではないため、「保証期間=企業の信頼性」ではないことも頭に入れておくべきです。
4.まとめ
外壁塗装の保証制度は、5年でも10年でも「どこまで対応してくれるか」「実際に使えるか」が最も重要です。保証書がしっかり発行され、対象範囲や条件が明記されていること、そしてトラブル時に迅速に対応してくれる業者であるかどうかが、安心して任せられるかどうかの分かれ目になります。見積もり時には保証内容についても詳しく質問し、年数に惑わされず“実効性ある保証”を選ぶことが、満足のいく塗装工事への第一歩です。